top of page

​​Job Guarantee Program

 

就業保証プログラム

(雇用保証プロラム)

​​全ての人に尊厳のある仕事と生活所得を

JGP(就業保証プログラム)は、過去から現在までの貨幣・財政・金融について分析したのMMT(現代貨幣理論)に含まれる政策のこと。

JGPについて理解する前の前提知識

  • 政府の支出に制限はない。制限があるとすれば、実物リソース(資源、労働力など)

  • 税金が政府支出の財源となることはあり得ない

大学図書館

​JGPの目的と特徴

 

就業保証プログラムの目的と特徴

目的:

希望する全ての人に尊厳ある仕事の機会を提供し、生活所得を保証すること​

  • 尊厳ある労働基準とは何かを再検討し、制度化すること。

  • 非常に低い賃金しか払わない労働環境に終止符を打つこと。

法律によって、最低賃金が決定されているが、どれだけ高い最低賃金が設定されていようとも、仕事に就くことができなければ、最低賃金は実質的にはゼロとなる。つまり、就業保証がなければ、最低賃金の設定は完全に効果があるとは言えないということとなる。(JGPの賃金は、米国においては時給15ドルが提案されている。)

プログラムの特徴:

  1. 賃金の支払いに必要な資金は政府支出によって行われる

  2. 数年ごとに賃金/給付の見直しを行い、必要に応じて調整する

  3. 労働市場の状況、人種、性別、肌の色や信条に関係なく、働きたいと願う人なら誰にでも開かれており、プログラムからの退出も自由。

  4. 伝統的な公共事業や公営のサービスの代わりではない

  5. 雇用の際の窓口は現在失業者に対して利用されている就労支援のための公的機関を利用する(不十分であれば、拡充、新設を行う)

  6. パートタイムとフルタイムの仕事の両方が提供される

  7. 仕事自体は、JGPで行われる仕事から恩恵を受ける地域社会に住む人々が大部分を設計する

  8. ​失業保険は廃止しない(生活保護制度との併用は要検討)

 
 

仕事の内容

民間部門の活動と競合しないように、公共サービスの雇用に焦点を当てる。
また、人々がプログラムから他の民間企業などの仕事に移行できるように、職業訓練、教育、資格取得の機会を提供する。

​3つのターゲット

 

​人へのケア

​人へのケア

高齢者介護、放課後活動、車椅子でも利用可能な食事場所の整備、子供や若者・元受刑者・障害者のための特別プログラム など

​地域へのケア

空き地の清掃、小規模なインフラプロジェクト、学校の庭園の管理、工具ライブラリーの管理、コミュニティ劇場 など

​環境へのケア

都市の植樹、治水、種のモニタリング、公園の維持管理、外来植物の除去、コミュニティや屋上庭園の創設、防火・防災対策など

​​JGPに関するよくある質問

​​50のQ&A

ここでは、2018年のパブリナ・チャーネバの論文「The Job Guarantee: Design, Jobs, and Implementation」の

「JGPに対するよくある質問」の紹介をしていきます。

JGPでの雇用人数は、景気循環や民間企業の雇用動向によって変動する。
つまり、JGPでの雇用を望む人が多ければ、それだけ多くの数の人々がJGPに参加することとなる。また、民間企業での雇用へ移行する人が多くなればなるほど、JGPに参加する人数は少なくなる。上限も下限も設定されてはいない。

Q:賃金はいくらか?

提案されているJGの賃金は現在の最低賃金の2倍の時給15ドル(日本円にして約1550円)で、健康保険、育児・有給休暇、退職金などの福利厚生は賃金の20%に相当する。つまり、フルタイムのJG労働者は年間約322万円を稼ぐことになる。福利厚生を含めた総人件費は年間約387万円となる。管理費と材料費は人件費の25%に設定される。

JGPの運営と実行のための追加の諸経費や材料費は、プロジェクトを実施する組織(JGの労働者を雇用する非営利団体、地方自治体、地方自治体)が負担する。また、JGはパートタイム勤務の選択肢を提供し、法的に就労可能な年齢の学生、両親、その他の介護者が働きたいと考えている場合には、柔軟な勤務形態を提供することとなる。

Q:誰がJGPに必要な賃金等を支払うのか?

プログラムは、政府が資金を提供する。

Q:プログラムは誰が管理するのか?

県、地方自治体、ワンストップ・ジョブセンター、非営利団体、社会起業家ベンチャーが地域ごとに管理・運営する。目標は、個々のコミュニティのニーズと失業者のリソースをマッチングさせることである。参加型の意思決定と予算編成を組み合わせた管理・運営のボトムアップ・アプローチは、プログラムの有効性を高める。

Q:JG は既存の公共部門の仕事を置き換えてしまうのではないか?

JG のその主な目的は、公共の目的を高める事業で失業者に生活所得の得られる仕事を提供することである。
JGは既存の公共部門の仕事を置き換えることを目的としていない。言い換えれば、食品医薬品局は、食品・医薬品検査官を解雇して JG の給与に移すことはできない。図書館や学校は、司書や教師を解雇し、JGを通じて再雇用することはできない。

しかし、JGは公共性を高めることを目的としているため、教員の負担を軽減するために教員の補助を提供することができる。また、現在の学校のカリキュラムにはない放課前後の活動を提供したり、スタッフを配置したりすることも可能である。これらの教師の補助が必要とされ、継続的にスタッフを配置しなければならないことが明らかになった場合には、JGプログラムを終了し、これまでのような学校内の雇用に移行すべきである。

Q:通常の公共部門の仕事とJGの仕事をどのように区別するのか。

JG には非競争条項があるが(つまり、現在民間部門で行われている仕事をしてはならないし、公共部門の職員を置き換えてはならない)、3つの部門(民間、公共、非営利)で行われている仕事の種類には常にある程度の重複があることを認識しなければならない。例えば、造園やゴミ収集は自治体、民間企業、非営利団体によって行われている。しかし、民間企業には利益を上げるインセンティブがないため、大規模な清掃や再整備を必要とする公共スペースが多く存在する。

JGは、環境浄化や再生事業に従事する人々を雇用する補完的なプログラムとしての役割を果たすことができる。

Q:JGとして民間の企業に就職させることはできるのか?

JGは公共性を高めて失業者に雇用を提供することを第一の目的としているため、民間企業が事業実施機関となることはない。JGは、公共部門や非営利団体との連携により、地域社会が求めるものと、そこへの供給の差を埋める手助けをするものであり、営利目的のプログラムとしては運営されていない。しかし、研修(apprenticeship)プログラムは民間企業と協力して設計することができ、人々が特定の技術的スキルを身につけ、民間企業の仕事に移行するのを支援することができる。

​​JGPに関するよくある質問

 

​​50のQ&A

ここでは、2018年のパブリナ・チャーネバの論文「The Job Guarantee: Design, Jobs, and Implementation」の

「JGPに対するよくある質問」の紹介をしていきます。Q&Aのみはこちら

 

Q: JGPでは何人を雇用するのか?

JGPでの雇用人数は、景気循環や民間企業の雇用動向によって変動する。
つまり、JGPでの雇用を望む人が多ければ、それだけ多くの数の人々がJGPに参加することとなる。また、民間企業での雇用へ移行する人が多くなればなるほど、JGPに参加する人数は少なくなる。上限も下限も設定されてはいない。

Q:賃金はいくらか?

提案されているJGの賃金は現在の最低賃金の2倍の時給15ドル(日本円にして約1550円)で、健康保険、育児・有給休暇、退職金などの福利厚生は賃金の20%に相当する。つまり、フルタイムのJG労働者は年間約322万円を稼ぐことになる。福利厚生を含めた総人件費は年間約387万円となる。管理費と材料費は人件費の25%に設定される。

JGPの運営と実行のための追加の諸経費や材料費は、プロジェクトを実施する組織(JGの労働者を雇用する非営利団体、地方自治体、地方自治体)が負担する。また、JGはパートタイム勤務の選択肢を提供し、法的に就労可能な年齢の学生、両親、その他の介護者が働きたいと考えている場合には、柔軟な勤務形態を提供することとなる。

Q:誰がJGPに必要な賃金等を支払うのか?

プログラムは、政府が資金を提供する。

Q:プログラムは誰が管理するのか?

県、地方自治体、ワンストップ・ジョブセンター、非営利団体、社会起業家ベンチャーが地域ごとに管理・運営する。目標は、個々のコミュニティのニーズと失業者のリソースをマッチングさせることである。参加型の意思決定と予算編成を組み合わせた管理・運営のボトムアップ・アプローチは、プログラムの有効性を高める。

Q:JGPは大規模な管理体制と官僚主義を生み出すのではないか?

このプログラムは、可能な限り既存の行政構造(ワンストップジョブセンター、非営利団体、地方自治体)を利用するように設計されている。JGに登録することを選択した場合、他のタイプの社会扶助(失業保険、生活保護等)を受けることはない。したがって、JGの管理コストの増加は、他のプログラムの管理コストの削減によって部分的に相殺されることになる。また、これらの変更による純雇用効果を懸念しているので、JG が管理運営の純増加をもたらすとすれば、それは雇用の純増加をも意味することになる。

Q:雇用はどこで行われるのか。

失業率が最も高い地域に最も多くの雇用が生まれることが望ましい。失業は直接的・間接的に様々な社会問題を引き起こしたり、悪化させたりするので、失業率の高い地域は、その他の社会的困窮が最も多い地域でもある。JGが社会的ニーズのギャップを埋め、他の社会的な問題を予防するプログラムとしての役割を果たすためには、失業者の近くに雇用があることが重要である。

Q:JG は既存の公共部門の仕事を置き換えてしまうのではないか?

JGは既存の公共部門の仕事を置き換えることを目的としていない。言い換えれば、食品医薬品局は、食品・医薬品検査官を解雇して JG の給与に移すことはできない。図書館や学校は、司書や教師を解雇し、JGを通じて再雇用することはできない。

働きたいと願うすべての人のために、きちんとした賃金の仕事が十分にあるか?

人々は必要な医療と教育を受けているか?

高齢者が尊厳ある老後を過ごせるか? 

すべての子供たちに十分な食料、清潔な飲料水、安全な生活の場があるだろうか? 

今、私達が住む地球を居住可能な状態に保つためにできる限りのことをしているだろうか?

ーステファニー・ケルトン The Deficit Myth よりー 

bottom of page